多倫路は租界地当時から様々な市が立ち、とてもにぎわっていた場所であったそう。そして当時の有名な作家がここに住み、各界名士のお屋敷などが立ち並び、中国人作家の溜まり場だった有名な喫茶店などが軒を連ねていた文化的な通りでした。

そして、今はその当時の街並みを再現しつつ、昔からの洋館をそのまま残した、モダンな通りに変身し、新しい観光スポットとして生まれ変わっています。なんだか一瞬タイムスリップしたかのような錯覚さえおこさせる、独特な雰囲気のある場所です。

骨董店や、お洒落なカフェ、レストランなどがあり、なかには、日本の租界時代を思い起こさせる
”仁丹”の看板までありました(上記写真真ん中)。
ま〜これはちょっとつくられた雰囲気ではあるとは思いますが・・・。(笑)
↑多倫路145号の建物は、1920年に建設された当時の左翼系中華芸術大学学生宿舎。外に回廊のある建築様式は当時の上海で最もポピュラーだったそう。

1930年左翼作家連盟成立大会がここで開催されたといわれる関係で、1989年には中国左翼作家連盟記念館となりました。が、後の調査で本当の成立大会が行なわれたのは別の、多倫路201弄2号の建物だったとわかったそうです。
↑多倫路66号のお屋敷は、当時の日本海軍の武官のお屋敷でもあったそう。西洋風の瀟洒なお屋敷ですが、中には入れません。

左は洋館の外観、右は、屋敷前にあるポーチ。
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1928年、アメリカ人で中国名を費啓鴻といったキリスト教宣教師と信者の献金によって建てられた教会。
西洋の宗教でありながら中国式の建築でつくられた、全国でも唯一の珍しい存在です。
費啓鴻の、中国のキリスト教会への貢献を偲んで、教会にこの名前がつけられたのだそう。
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